2012.2.4 掲載 Cheng 2さん

「あたなが本当にしたいこと」

50歳代に突入すると、急に「定年」という言葉が現実味を帯びて迫ってきました。仕事大事(ほんと〜?)でこれまでサラリーマンとして過ごしてきたが、「仕事がなくなると、俺どうする?」という問いを、考えざるを得ません。

今までいろいろ趣味や遊びに手を染めたけれど、残念ながらどれも中途半端に終わっています。さりとて、それらを再開する気持ちもなく、でも「本当にやりたいこと何かあるでしょ?私?」と、自問をしてみました。     


すると心の奥からは、「音楽」という声が、かすかに聞こえて来ました。楽器は道具だてが面倒ですが、歌ならば体ひとつあれば場所・時を選ばず楽しめる、ということで合唱を目指してみようと考えが落ち着き、合唱団探しを昨年の冬つまり一年前ぐらいにHPなどで行っていました。

ところがその最中に、突然大阪から東京へ転勤異動の事態が生じて、合唱団探しは一旦休止となりました。しかし、せっかく一念発起して動き出していた気持ちを、あきらめるのも勿体ないことと思い直し、転勤後に勤務先の新宿で参加しやすい合唱団探しを再開しました。ほどなく、「くさぶえ」のHPを発見。親しみやすそうで、好感が持てました。活動のバリエーションも魅力的でした。

ここ「くさぶえ」は、水曜日が練習日。7月のある日、突然メイルで「練習見学希望」を伝え(ほんとはもっと事前に依頼すべきところでした。)快くお招きの返事を頂き、練習の場を体験しました。サマーミニコンサート直前の練習が忙しい時期で、熱の入った3時間は瞬く間に経過していました。この皆さんの熱が即座に私に移ってしまったのか、8月には入団しました。私の合唱スキルが問われることもなく、暖かく迎え入れていただきました。

私自身は過去に合唱団の経験経歴もなければ、音楽に詳しい訳でもありません。辛うじて昔、田舎の小さな中学で小さなブラスバンド部に属していた、それだけが私の音楽スキルと言えるでしょう。少人数でも、音を合わせる・響きあう、そんな喜びのかすかな記憶が、昨夏の私の行動を後押ししたと思います。

さて、入団してからいま半年が経過しました。社会人として毎週の平日夜、3時間の練習は大変かもしれませんが、それ以上に充実した楽しい3時間を持てる、というのが実感です。団員の皆さんは、仕事が終わり次第プークビルに集まって来て、練習の始めは少人数で始まることが多いですが、途中からは人数もそろい、練習は佳境に入って来ます。ほとんど終了間近でも参加する方もいて、その熱心さに感心します。

歌うことが私の生活の中で、身近で欠けがえの無いこととして感じられます。また、40名近い団員と知り合い、歌う時間・心・喜びを共有できることは、私の大きな収穫となりました。
私の場合、転勤による単身赴任の状態なので、始まって間もないながらいつまで続くとも知れない合唱団生活です。それだけに、ようやく見つけた「私のしたいこと」の大切さを日々感じながら参加しています。
このHPを覗かれる方は、「歌を始めたい、でもどうなんだろう?」そんなためらいを持っていることでしょう。でも本当はわかっているはずです。「私の本当にしたいこと」を。
「くさぶえ」はその思いに応えてくれるでしょう。

一覧に戻る

inserted by FC2 system